リニア開発予算、被災地の復興に

リニア中央新幹線に対して国の審議会の最終答申案がまとめられ、建設される方向となった。しかし、リニアが今本当に必要なのだろうか。

リニアの電力消費は新幹線の3倍と言われ、新たに膨大な電力を必要とする。トンネルが多いため景色を楽しめず、時間のないビジネスマンのための移動手段にしかならないと思われる。さらに、南アルプスを貫通する長大なトンネルの工事で自然が破壊され、大地震が起これば大きな被害を受ける可能性がある。

JR東海が全額自己負担で計画を進めているが、5兆円以上の膨大な負担で経営破綻する懸念がある。ドイツではリニアの実用化に成功したが、高コストなどを理由に建設が中止された。リニアは超音速旅客機コンコルドと同じ運命となるのではないか。リニア開発の予算があれば、東日本大震災の被災地復興の費用に回すことが賢明だと思う。
(2011年4月27日、信濃毎日新聞 建設標)

前の記事

Fukushima

次の記事

ツル・ソンブレイユ